「ワンランク上のベースメンテナンス」第3回目の今回は、指板調整について、詳しく書いていこうと思います。
自分で出来る!ワンランク上のベースメンテナンス
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フレットの素材
一部の特殊なフレットを覗いて、ほとんどのベースには、2種類のフレット素材が使われています。
ニッケル
ニッケルは、ギターやベースなどで使われる、一番メジャーなフレット素材です。ニッケルは酸化しやすく、数ヶ月もすると、くすみ、輝きが失われます。しかし、くすんでしまっても、磨けば再び、ピカピカに輝きます。また、後述のステンレスよりも安価です。
ステンレス
ステンレスは
ニッケルよりも固いので、音も尖った印象になります。また、ステンレスは酸化しにくい素材なので、クリーニングしなくてもいつまでもピカピカした輝きを放ちます。
フレット磨き
ステンレスフレットの場合は、フレット磨きは必要ありません。何ヶ月経っても、フレットがくすまない場合は、ステンレスフレットの可能性が高いです。
必要なもの
研磨剤
マスキングテープ
ウエス
弦を外す
まず、フレットを磨く前に、弦は邪魔になってしまう為、外してしまいます。
マスキングテープを貼る
フレットを磨く際、研磨剤が指板に染み込まないようにする為に、マスキングテープでフレット以外をしっかりとマスキングします。
ネックは、外さなくても問題ありません。もし、外す場合は、再度ネックを取り付けるときに注意が必要なので、前回の記事を参考にしてみて下さい。
横もしっかりとマスキングします。
フレットを磨く
それでは、早速フレットを磨いていきましょう。適当な大きさに切ったウエスに、研磨剤を適量付けます。
そして、力を入れながら、一本ずつ丁寧に磨いていきます。
すると、酸化した、くすみが研磨され、ウエスがあっという間に真っ黒になります。全体的にウエスが黒くなってしまったら、適度に交換しましょう。
どうでしょうか? 1フレットだけ、くすみが完全に取れてピカピカになっています。
そして、同じように全てのフレットを丁寧に磨いていきましょう。フレット磨きは、以外と力をかけるので、だんだん指が痛くなってきます。後のフレットに行くほど、適当になりがちですが、我慢してしっかりと磨くようにしましょう。
全部磨き終わったら、最後にウエスで乾拭きをして、マスキングを剥がしたら、フレット磨きの完了です。
指板にオイルを染み込ませる
指板が塗装されているタイプのベースは、オイルが染み込まないので、この作業は必要ありません。
必要な物
レモンオイル(オレンジオイル)
クロス
指板にオイルを染み込ませる
指板にオイルを染み込ませていきます。オイルを染み込ませることにより、指板に光沢が増し、湿気にも強くなるので、反りにくくなります。オイルは、指板に直接たっぷりと塗り、指で全体に広げます。目安は、少し表面張力で浮き上がるくらい。
指板全体にオイルが塗れたら、そのままの状態で30分 〜 1時間ほど放置します。もしもすぐに、オイルが染み込んでしまったら、更にオイルを追加してあげましょう。
時間が経過したら、油で汚れてもいいクロスで、指板の油と汚れを拭き取っていきます。
油がしっかりと拭き取れたら、指板調整の完了です。
函南助教授のあとがき
フレットを磨いたり、指板にオイルを染み込ませたり、意外とやっていない方も多いのではないでしょうか? きっちりやると、結構時間も掛かってしまいますが、そんなに難しい作業ではないので、是非ご自身の愛機を調整してみて下さい。
次回が最終回です。ボディーや金属部分のクリーニングについて詳しく書いていこうと思います。
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